4月24日のなんで買ったノートは、『1989年のテレビっ子 -たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン、その他多くの芸人とテレビマン、そして11歳の僕の青春記』(税込1836円)。
タイトル長!笑 でもまさにタイトル通りもといそれ以上の内容だった。
なんで買ったの?
- 著者の戸部田誠(てれびのスキマ)さんのファンだから
- テレビっ子だから
- 1989年生まれだから
- 書店でなかなか見つけられなかったんだけど、昨日池袋のジュンク堂で実物を始めて手にした
- 「ページ数多いし、ちょっと高いしな~」と思ってまえがきを読んだら買わずにはいられなくなった
- (民王の貝原茂平ムックを買おうかと思って書店に行って中身をチェックしたらイマイチでその分の2000円くらいが浮いたから)
趣味はテレビ観賞です
ひとりっ子だったし、両親は共働きで鍵っ子だったし、習い事もしていなかったから物心つく前からずっとテレビを観てきた。見てるんじゃなくて観てる。
観察してるし(今はスマホをいじったりツイートしながら~だけど)番組によっては(心の中で)正座して観てるから。
テレビを観ることが趣味だったし、みんなとテレビのことをしゃべりたいし企画も書きたくて日藝に行った。
思いのほかテレビのことが好きな人は少なかったけど「テレビを観ている奴ら」とは熱く語り合えた気がした。
私が尊敬してやまない てれびのスキマさんも、テレビを観ることが趣味だったそうだけどなかなかそのことを表に出していけなかったそうな。
テレビって当たり前のものだと思ってるかもしんないけど、めちゃくちゃおもしろいし、とてつもない努力の積み重ねでできてる。それがタダで観られてるって本当にすごいよ。私スマホ依存度超高いけど、テレビがなくなるほうが困る。
テレビを観ていると、点が線になる瞬間を目撃することがある。
「このコーナーの元ネタってなんだろう?」
「なんでこのBGMが流れるんだろう」
「おもしろいなって思った番組のディレクターが同じだった」
そんな偶然は、偶然じゃなくてつながりのもとに起きてるんだって思ったのが小学生の頃。
だんご三兄弟をつくってる人がバザールでござーるやドンタコスのCMをつくった人だって知って震えた。
そうやってつくる人とかつくられた背景に発情するようになっていった。インタビューやテレビをつくる人の証言を読んだり。
そういうバックボーンヲタの宝物みたいな本が出た。『1989年のテレビっ子』だ。
416ページ。厚くて熱いけどページをめくる手がとまらない
- 島田紳助の(私の知らなかった)魅力(この本を読んで好きになった)
- 明石家さんまが先輩芸人のコバンザメキャラから”回す・仕切り役”になった番組とは?
- 志村けんの変なおじさんのモデルは○○症になった父だった
- 欽ちゃんが「ダメだよぉ〜」と女性っぽい言葉でツッコミを入れる理由
- ひょうきんディレクターズやパジャマ党など、テレビ局のプロデューサーやディレクター、放送作家たち
知らなかったこと・知りたかったことがたくさん書かれてる。
それも、全ての点が線でつながっていく快感よ。
全ての番組が、演者が、裏方の人間が点と点で結ばれている。血脈が通っていることがわかる。
てれびのスキマさんは1978年生まれで私と11歳離れているので、知りたくてもなかなか触れることがなかったTHE MANZAIや土8戦争、心斎橋2丁目劇場時代のダウンタウンなどの歩みも体系的に知ることができた。
いいとものグランドフィナーレについて、てれびのスキマさんは「テレビバラエティという壮大な大河ドラマ見てきたものたちにはたまらない、まさに夢の光景」と評していたけど、同じようなことを思ってみてたよ!って。
観て笑いながら泣いていた。今は凄いことが起きてるけど、なにかが終わってしまう気がするって。
11年多く本気でテレビを観ていたら、私の何倍いいとものグランドフィナーレを楽しめたんだろう。
うらやましいし悔しい。
お茶の間って概念がそこまで濃くなくて、ひとりでテレビを観ているし観ていた自分にとって、こんなにも本気でテレビを観てそのおもしろさをつむげる人がいることが嬉しい。
この本もめちゃめちゃよかったけど、この本の続き……SMAPやナインティナインの話も読みたい!
この本ではわざと関係者の取材を排除して、インタビューや証言だけで書いてるけど、答え合わせみたいな本も読みたい。
三宅先生読みましたか?感想から現場にいた人だから話せるサイドストーリーが新たに広がると思う。
テレビっ子が書いた本だからこれはこれでいいのだけど。
最終章もよかった。ただ出来事を追うだけじゃなくて著者自身の経験と深く結びついた内容で、かつグランドフィナーレのあの人の言葉を使うのもよかった。印象的な場面だったし。
私の言葉なんかじゃ良さが伝わらないから、とりあえず本人の宣伝を読んでくれ。そして興味のある人は本を買ってくれ。もっとてれびのスキマさんの本が読みたいんじゃ。
これからも私は、テレビとてれびのスキマさんのツイートと文章を追い続けて、テレビを楽しく観つづけることを誓います!
『1989年のテレビっ子』重版決定!
⇒てれびのスキマさん本人のブログ。こういう周りの発言を集めて魅力的に見せるところもスキマさんのスタイル。すごい
@u5u
⇒てれびのスキマさんのtwitterアカウント。テレビの見方を教えてくれるようだ!
あと、フジテレビの幻の番組『アップルハウス』って初めて知った。加藤和彦と竹内まりやが司会。桑原茂一がブレーン。観た過ぎる!残ってないのか!YouTubeさ~ん!